#ふみぐら社の立っている場所

わかりやすいだけで、本当にいいのだろうか。

 

ここ何年もずっとそう思っています。
今の世の中では、本やメディアの世界でも「わかりやすさは正義」として、あらゆるものの前に立ち塞がる。わかりにくいものは、わかりやすく整形されて扱われることに多くの人が何も思わなくなっている気がします。
 
「すぐに答えが出るもの」「異論が挟まれないもの」「単純化できるもの」
 
そういった、わかりやすさがあふれれる一方で「すぐに答えが出ず」「異論がいくつも出てきて」「複雑なもの」は排除されたり「わかりやすく改める」方向に持っていかれるようになってきました。
もちろん、「わかりにくいものがすべていい」というわけではありません。そのままでいいものを無駄にわかりにくくするのは意味がない。
 
けれども、世の中には「わかににくくて、すぐに呑み込むこともできなくて、良い悪いの判断もつかない」ものだってたくさんあります。
賑やかさの中にある沈黙。愛に潜む醜悪。正しいことの息苦しさ。不幸せな出来事の中に開いた開放感。誰にも気づかれないままずっと在り続ける何か。
本当は「ある」のに「ない」ものになっているものたち。そこにこそ、言葉が必要なのです。
けれども(ここまで書いて矛盾するのですが)最終的に辿り着きたいのは、写真家荒木経惟さんの次の言葉。

(自分の写真は)自分が感じてることを誰かに感じてもらえたらそれでいい。説明も要らないし正しいも正しくないもない、ただ切実なだけ
——写真家 荒木経惟 77歳の切実/NHK BSプレミアム2018年3月18日放送


「わかりやすい」言葉だけが流通することで「都合がよくなる」ことはあっても、「わかりにくい」言葉が流通すると「都合が悪くなる」現実があったとき、物書きとして「わかりにくいもの」を扱う言葉を放棄したくないのが私の切実さです。

ふみぐら社の私たち

人とことばを耕す
「ライター、あいだでつなげる人」
つながるためのデザイン
「小さなコンサル、身近なデザイン」

ふみぐら社 代表

YUNDE IPPEI


取材・ライター/つなげる人

大阪生まれ。リクルートで広告制作、リクルートのブレーンとして編集記事の取材執筆、企業の採用コミュニケーション、学校広報の企画制作などを行い1995年からフリーランスに。山の木こりから俳優、オリンピックメダリスト、IT企業TOPまで延べ3000人以上を取材。
現在はヒトモノコトの取材・インタビュー、記事執筆、物語作家、書籍ライティングと生き方・働き方コンサルティングを行っています。
著書『リクルートでゼロから学んだ絶対ルール』『30代からの「孫子の兵法」』(染井大和名義)『ワンカップ大関は、なぜ、トップを走り続けることができるのか?』(共同執筆)
本とジャズと珈琲があればだいたい生きていける。
 
note  https://note.mu/fumigura

YUNDE AYAKO


デザインする人

東京生まれ。編集プロダクション、芸能事務所を経てふみぐら社のマネジメントを担当し、信州へのオフィス移転後、つながるためのデザイン「小さなコンサル、身近なデザイン」を行っています。宅地建物取引士。梅干しづくりやレザークラフトなど、何かをつくり出すことが基本的に好き。

2010年
東京・豊島区で取材/書籍ライターオフィスとして ふみぐら社 始動
2014年
Ito・M・Studio10年祭〜伊藤正次追悼〜制作協力
2016年
オフィスを信州に移転。食べるものを育て、人の力になり、本をつくる「新しい百姓」に。